タケオオツクツクを探しに
どうも、ぼこわたりです。
皆さんはタケオオツクツクというセミをご存知でしょうか。
中国から入ってきて埼玉県で定着が確認された外来種のセミです。
名前の通り竹に依存して生きているセミで、
日本のセミとはちょっと違う生態を持っています。
竹の枝に産卵するセミなので、セミが産卵した竹を使用して作られた
中国産の竹箒を輸入したために日本に入ってきたのではないかと言われています。
2018年に虫好きの間で話題になり、
ぼくも2018の夏に観察しに行きましたが、
今回もまた同じ場所に行ってきました。
2019年8月3日 天気:晴れ
場所は埼玉県某所の竹林。
ネットで調べると出てくる有名なところです。
夕方に出発して現地に着くころには真っ暗です。
成虫は18時半から19時頃に竹林で一斉に鳴きだします。
そして成虫が鳴き止んだ19時半頃から今度は幼虫が地上に出てきます。
まずは竹林を目指して雑木林の脇を歩いていると・・・
ノコギリクワガタのメスがいました。
カブトムシのメスもいます。
頭の上をブンブン音がしているのでライトを当ててみると
複数のカブトムシが飛び交っていました。
道の上にナスがいました。
この写真だけだと雌雄の判別はできませんが
表面がキズだらけなので越冬個体かもしれません。
ライトの光に驚いたのか、微動だにせずじっとしていました。
竹林に到着すると、タケオオツクツク目的で訪れた人たちが10人近くいます。
皆さん羽化の様子を観察する人、写真撮影に来た人、
幼虫を持ち帰り家で羽化させて成虫を標本にする人等
目的は様々ですが皆ライトで地面を照らして幼虫を探しております。
ほどなくして地面を歩く幼虫を発見しました。
お腹の部分が長く伸びており、日本のセミの幼虫と間違えることはないかと思います。
普段目にする機会の多いアブラゼミやミンミンゼミの幼虫を見慣れていると
ボリュームの違いに驚かされます。
取って食べるわけでもないのに、大きい生き物を発見したときって
なんでワクワクして嬉しくなるんでしょうね。
耳を澄ませると幼虫が葉をかき分けるカサカサという音が聞こえてきます。
ライトで地面を照らすと体の表面がツヤツヤと光りますので、
光を反射しない落ち葉の中では非常に目立つので見つけやすいです。
発生時期にドンピシャで現地に行けば、相当数の幼虫が見られます。
この日も10人以上の採集者が来ていてそれぞれが最低30匹は捕まえていたと思います。
(多い人は網でできたカゴの中に50匹以上捕まえていました。)
1人30匹捕獲として10人で300匹を捕まえたということになりますが、
それでもまだまだ捕りきれないくらい幼虫が地面を歩いていますので
(しかも発生時期は毎日のように)、
完全にこの土地に定着してしまったという状態です。
2018年は埼玉県での生息が話題になり、虫好きが押し掛けた状態でしたが、
2019年は神奈川や愛知などでも鳴き声を聞いたという情報が動画と共に
SNSで報告されています。
生息地の報告が分散しているのも竹箒の輸入と共に人為的に侵入してきた説の
説得力を高めますね。
外来種ということで歓迎されるべきではない虫ですが、
羽化の瞬間はやはり美しいですね。
帰り道カブトムシが飛んできてぼくのお腹にくっつきました。
木にくっつけたらガシガシ登っていきました。
サクラの木から出ている樹液に
蜘蛛の巣にまみれたノコギリクワガタのメスがいました。
地面に落ちてたこのトンボはオニヤンマでしょうか。
トンボの仲間の見分けはまだ勉強不足なので自信がありません。
今回はセミ目的の虫探しでしたが、
他にもいろいろな虫が見られて楽しかったです。
それでは今回はここまで。
次回をお楽しみに!