初春の浜辺に
どうも!ぼこわたりです!
今回は漫画家の小原ヨシツグ先生(以下ヨシくん)と砂浜に生息する海浜性昆虫を探しに行ってきました。
3/23 天気:雨
前日まで天気も良く気温も高くてすっかり春だななんて思っていましたが、
当日朝起きるとすごく寒い。
おまけに外は雨が降っている。
こりゃ今日はやめたほうがいいかななんてちらりと思いましたが、
ヨシくんと久しぶりに会えるし、
ヨシくんはすでに家を出ているかもしれない時間だったので
ぼくも現地へと向かいました。
最寄り駅でヨシくんと合流して喫茶店へ。
さすがに寒すぎたので体を温めようとコーヒーを一杯。
その後、目的地まで向かうバスに乗り遅れたりなんやかんやありつつ
今回の採集地である浜辺へと辿り着きました。
こんな感じの浜辺です。
ずっと雨が降っていて寒かったです。
こちらが漫画「ガタガール」シリーズ作者、ヨシくんこと小原ヨシツグ先生。
今回の本命虫はハマベゾウムシ。
成虫幼虫共に砂浜に打ち上げられたアマモのみを餌としていて、
安定してアマモが漂着する海岸にしか生息していない ので
いるところにはいるけれど、アマモがない場所にはまったくいない虫です。
今回やってきた浜辺は沖合にアマモの群落がある場所なので、
安定したアマモの漂着があると思いやってきました。
波打ち際に打ち上げられたゴミだまりを見ると、
海藻に混じってアマモもちらほら落ちています。
第一条件であるアマモが漂着する浜という条件は満たしています。
しかしアマモがたくさん落ちているというよりは海藻の塊の中に
アマモが1,2本混じっているかなという程度。
あまり期待はできないかなと思いつつ漂着ゴミを下を覗いたりしてみます。
砂にまみれていますがフナムシです。
昆虫の姿は見つかりませんでした。
篩も持って行っていたのでゴミの下の砂を掬って篩ってみたりもしましたが、
ハマトビムシがいるだけでした。
海岸の端から端までアマモを見つけてはその下を探るという行為を繰り返しましたが、
ハマベゾウムシは見つかりませんでした。
考えられる理由としては、
1、そもそもこの浜辺にハマベゾウムシが生息していない
2、ハマベゾウムシの活動する時期より早かった、またはこの日の条件が悪かった
3、探す場所、探し方が間違っている
理由1の場合は、この場所に存在していないのでいくら探しても見つからないですね。
漂着しているアマモの数が少なかったのでこの場所は生息場所としては適していない可能性があります。
2の可能性もあります。3月から活動しているとの情報があり、
ツイッターでも前の週にハマベゾウムシ採集の報告があったので
もう活動開始していると思い探しに来ましたが、
この日は冬が戻ってきたのかと思うくらい寒く、一時的に雹も降ってきていたので
まだハマベゾウムシは砂の深いところやどこか別の場所で冬眠していた可能性もあります。
3の場合は単純にアマモの下を見たり、アマモの下の砂を篩っただけではダメだったのではないかという可能性です。
アマモの下の砂をせいぜい3cm~5cmくらいの深さしか篩っていないので
もっと深いところの砂を篩ってみたり、アマモの下以外の場所を探すことも必要かもしれません。
もう少し暖かくなってから再度この場所で探してみて、
この場所にいるのかいないのかの判断をしないといけませんね。
アマモの漂着は確認できたので生息している可能性は0ではないと思っています。
波打ち際のアマモ捜索は諦めて、陸地側の草地の捜索に切り替えます。
こっちは海浜性の昆虫が何か見つかるんじゃないかと期待します。
これはコマツヨイグサでしょうか。
ちょっと植物の同定には自信がありませんが、
この植物の根際の砂を篩ってみると
トビイロヒョウタンゾウムシが出てきました。
一気にぼくのテンションはMAXです。
正直あまりに寒すぎて採集に付き合ってもらっているヨシくんに悪いので
早めに切り上げようかと考えていましたが、
もう最後までいけるとこまで付き合ってもらおう!と決意しました。
海岸の昆虫としては定番中の定番ですが、
白と黒の美しい模様の入った昆虫です。
この日もこの虫だけは草の根元を篩う度に出てきましたね。
コカスリウスバカゲロウの幼虫。
いわゆるアリジゴクの仲間ですが、こいつは巣穴を作らない種類らしいです。
その後は新しい昆虫も登場せず、
あまりの寒さに退散し、海鮮居酒屋のランチを食べて解散しました。
おうちに帰ってから撮影しました。
同じ種類のゾウムシでも個体ごとに色味が違っていて面白いですね。
ヨシくん、寒い中採集に付き合ってくれてありがとうございました。
もう少し暖かくなったらまたハマベゾウムシリベンジいきましょう。
今回はここまで、次回をお楽しみに!