冬のマイマイカブリ
どうもみなさんこんにちわ。
冬の間は生き物の数も減り、外に出るのも億劫になってしまう季節ですが、
今回はそんな冬でも昆虫採集できるというので
マイマイカブリ探しに行ってきました。
マイマイカブリは成虫で越冬する昆虫です。
越冬する場所は朽ち木の中や土の中なので、
そこを掘り出して採集しようってわけです。
そんなわけで今回は地元多摩川でマイマイカブリを採集したいと思います。
友人のゴム犬さんと一緒に行ってきました。
ネット上にもたくさん情報がありましたので参考にさせて頂きました。
多摩川に近い駅でゴム犬さんと待ち合わせをして、
二人で川沿いを歩いてマイマイカブリのいそうなところを探し回ります。
三毛猫が居て、近づいて写真を撮ろうとしたら茂みの中に逃げて行ったので、
あとを追いかけたら茂みの中に獣道がありました。
そしてその獣道を進むと・・・
カマキリの卵!
こんな感じで部分的に枯れている柳の大木に出会いました。
木の上に置いてあるヘルメットは僕等のものではなくて、
最初から置いてありましたが、周りに誰もいなかったので忘れ物でしょう。
ヘルメットの下の割れ目のところが
いい感じに朽ちてふかふかの土のようになっていたので
持ってきたスコップで掘ってみます。
木くずの中で越冬中のアオゴミムシのお尻です。
すぐに走り出して潜っていってしまうので写真はこれだけです。
そして出てきましたマイマイカブリ。
多摩川で採れるのはヒメマイマイカブリと呼ばれる亜種だそうです。
頭と前胸部が深い青色で、光を当てると美しく輝きます。
コクワガタのメスも出てきました。
こいつは朽ち木の中に戻しておきました。
枯れ木の上を歩いていたキボシカミキリ。
12月でも活動してることもあるんですね。
その後、マイマイカブリの潜ってそうな朽ち木を探して歩いている途中で
増水した際に枯草と泥が流されて木の根元に堆積している場所を発見。
ネットで見つけた情報だと、木の根元や二股に分かれている部分に
枯草と泥が溜まっている場所もマイマイカブリの越冬場所になりうるそうなので、
ちょっとほじってみました。
あっすみません!
越冬中のカナヘビさんを起こしてしまいました。
そっと枯草を戻しておきます。
写真撮り忘れましたが、枯草と泥の山の中から1匹マイマイカブリ出てきました。
大きなヤナギの木の樹皮をめくって、
樹皮下で越冬しているゾウムシでもいないかなと思ったら
ヒシモンナガタマムシが出てきました。
6mm~8mmくらいの大きさの小さいタマムシです。
ヒシモンナガタマムシが大量にいました。
3mmくらいの大きさのテントウムシも。
帰宅後に調べたらどうやらモンクチビルテントウのようです。
ゴム犬さんが見つけたアオオビハエトリ。
ハエトリグモの仲間ですが、アリを専門に捕食している種類です。
頭胸部側面のブルーのラインが美しいですね。
河川敷を歩き回り、最終的に最初の柳の木のところに戻ってきて、
その辺りの朽ち木を見て回ります。
コクワガタの幼虫と思われるやつが出てきました。
ゴム犬さんはコクワガタのオスを見つけていました。
最後に木が腐ってほとんど土になった部分からマイマイカブリを1匹追加して、
この日の採集は終わりとなりました。
家に持ち帰ったマイマイカブリは標本にするために〆ました。
土の中から掘り出したマイマイカブリはご覧のように土がついていて、
水で洗ったくらいでは中々きれいになりません。
なので、このように木工用ボンドをマイマイカブリの背中に塗ります。
そして乾かします。
乾いたらピンセットでボンドをはがしていきます。
ボンドが土を吸着してくれるので、はがした後はきれいになります。
いわゆるボンドパックと呼ばれているものですね。
このあとは展脚して乾燥に入ります。
マイマイカブリ初心者の僕でも無事に採集できました。
ゴム犬さん、一緒に採集に付き合って頂きありがとうございました。
また御一緒しましょう。